相談事例

福山の方より相続放棄のご相談

2022年04月01日

Q:父に借金があり、相続放棄を考えています。相続放棄のシステムについて司法書士の先生にお伺いします。(福山)

初めてご相談します。実母が数年前に亡くなっているため実父は現在、福山郊外で独り暮らしをしています。父は80代であるため、そう遠くないうちに相続手続きを行うことになるのではないかと、相続人となる私と弟の2人で相続の勉強をし始めたのですが、先日友人が両親に借金があったので相続放棄の手続きをしたと言っていたのを思い出し、私の父にも借金があるか調べてみました。調査の結果、どうやら父にも借金があるようですが、何を聞いても父は口を閉ざしてしまいます。現段階では収入となる遺産と借金のどちらが多いかは分かりませんが、もし父の借金がプラスの財産より多い場合は相続放棄をしようと思っています。まず、相続放棄について教えていただけますか?(福山)

 

A:相続放棄は「相続の開始を知ったとき(通常は死亡日)から3ヶ月以内」に家庭裁判所に申立てます。

相続というと、被相続人のプラスの財産のみ引き継ぐと思われがちですが、遺産相続では借金やローンなどのマイナスの財産も相続することになります。相続人は被相続人の借金を返済する義務が生じるため、被相続人の遺産に借金が含まれるかどうか財産調査を慎重に行って、財産内容を明確にする必要があります。財産調査の結果、プラスの財産よりもマイナスの財産の方が多くなると判明した場合は、相続放棄を選択して相続の権利自体を放棄すれば借金の弁済義務はなくなります。しかしながら現金や不動産などのプラスの財産も引き継ぐことは出来なくなります。

相続放棄とは、前述したように相続の権利を放棄して被相続人の財産を一切受け取らないことをいい、相続放棄をするとその相続人は最初から相続人でなかったことになります。ただし、相続放棄をしたことにより被相続人の負債がなくなるわけではなく、次の相続順位の人に相続権がうつることになるため、被相続人の両親や兄弟姉妹が新たな相続人となって被相続人の借金の返済義務を背負うことになります。したがって、相続放棄を選択した場合は、その旨を知らせる等の配慮を怠らないようにしましょう。

なお、一度相続放棄をすると撤回は出来ませんのでよく考えて選択するようにしてください。

被相続人に借金があると判明した場合、すぐにでも相続放棄をしたいと思われるかもしれませんが、被相続人がご存命のうちは相続放棄をすることはできません。また、相続放棄をする内容の契約書や念書などは法的な効力を持ちません。

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